2018.7.12 05:03

勢金星、鶴竜撃破!婚約発表後4戦目で初白星/名古屋場所

勢金星、鶴竜撃破!婚約発表後4戦目で初白星/名古屋場所

鶴竜(左)を押し出す勢。比嘉という金星に続き、土俵でも金星を手にした

鶴竜(左)を押し出す勢。比嘉という金星に続き、土俵でも金星を手にした【拡大】

 大相撲名古屋場所4日目(11日、ドルフィンズアリーナ、観衆=7629)東前頭2枚目の勢(31)が、横綱白鵬の休場で一人横綱となった鶴竜(32)を押し出し、初白星を挙げた。勢は5個目の金星獲得。場所前、女子ゴルフで国内ツアー4勝の比嘉真美子(24)と今秋結婚することを公表した勢にとって、うれしい「金星」となった。鶴竜は初黒星。新大関栃ノ心(30)は4連勝。幕内の勝ちっ放しは早くも栃ノ心と関脇御嶽海(25)の2人だけとなった。

 額の一点に、力をかき集める。勢の頭と、鶴竜の頭が激しく衝突した。立ち合い。当たり勝った勢が、勢いそのままに押し込んでいく。白鵬の休場を受けて、くしくも結びの一番となった土俵。3秒3の勝負で、幾重にも座布団を舞わせた。

 場所前、女子ゴルフの比嘉と今秋にも結婚することを公表した勢にとって「金星」(相撲界の隠語で美人)を射止め、横綱を倒す堂々の「金星」も手にし、「しっかり当たって前へ出ることしか考えていなかった」。

 比嘉は婚約を明らかにして初めての大会「ニッポンハムレディス」で最終日(8日)まで優勝を争い、4位と健闘。これに勢は驚いた。「コースでもずいぶん騒がれたみたい。動揺もあったと思うけど、すごいハートの持ち主です」。

 勢といえば、いずれも三役との対戦とあって初日から3連敗スタート。上半身に力が入りすぎていたことを反省し、踏み込むことに集中した。「腕に力が入っていたら、ヘッドが走らないでしょ」とゴルフになぞり、面目を施した。

 2人は平成27年に知り合い、29年6月に婚約したが、勢によれば一緒にラウンドをしたことはないという。小学生のころから父親の勧めでクラブを握り、ゴルフは大好きな勢だが、自身の胸に“決め事”をしている。「自分の現役中は(2人で)プレーはしない」。

 早朝4時に家を出て練習をして大会へ出場。休養日は週に1日。その日は体のケアに充て、再び次の大会へ。それを繰り返す比嘉をみて、同じプロフェッショナルとして「彼女の世界へ遊び感覚では踏み込んではいけないと思う」。

 愛情に包まれた畏敬の念は「互いに高め合う最高のライバルだから」。今夜、携帯電話の着信音は、勢から鳴らす。 (奥村展也)

金星(きんぼし)

 横綱・三役を除く幕内力士が横綱から勝ち得た白星の俗称。協会の規定で力士報奨金の支給標準額に10円が加算される。これは、本場所ごとに支給される報奨金で4万円の昇給に相当する。相撲界独特の表現で美人という意味もある。

4日目結果へ5日目取組へ

  • 横綱を破った勢は、支度部屋で満面の笑みを浮かべた(撮影・門井聡)
  • 支度部屋で笑顔を見せる勢=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 鶴竜を押し出しで破った勢=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 鶴竜を押し出しで破った勢=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 高安が突き出しで正代を下す=ドルフィンズアリーナ
  • 遠藤を送り出した千代大龍=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 豪栄道をはたき込みで破った琴奨菊=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 阿炎(左)を攻める栃ノ心。押し出しで栃ノ心が4連勝=ドルフィンズアリーナ
  • 玉鷲を押し出しで下した御嶽海=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 横綱白鵬が休場で千代の国関が不戦勝となり、掲げられた垂れ幕=名古屋市のドルフィンズアリーナ
  • 安美錦ははたき込みで青狼に勝利=ドルフィンズアリーナ(撮影・門井聡)
  • 貴公俊は寄り切りで隠岐の富士=ドルフィンズアリーナ(撮影・中島信生)