2018.7.3 12:00(1/2ページ)

【サッカーコラム】逃げ切るという文化、ずる賢さもサッカーには必要なのだ

【サッカーコラム】

逃げ切るという文化、ずる賢さもサッカーには必要なのだ

特集:
No Ball, No Life
ポーランド戦の後半、長谷部(左)に指示を出す西野監督=ボルゴグラード(共同)

ポーランド戦の後半、長谷部(左)に指示を出す西野監督=ボルゴグラード(共同)【拡大】

 【No Ball,No Life】最初から、何かが起こると“予感”した。今回のロシアW杯。6月14日の開幕戦、ロシア-サウジアラビア戦で、ロシアの伏兵・ガジンスキーが大会第1号ゴールを決めた。

 時間にして午前1時ぐらい。ほどなく『やりましたね、初ゴール、おめでとうございます!!』という内容のメールが10通以上も届いた。「?」。中には『ガジンさんが、最初に決めると思っていました。持ってますね』というメールも…。それでピンときた。記者の名前が宇賀神(うがじん)で、しゃれの祝福メールだったのだ。

 何かが起こる。期待薄だった日本も勝ち上がるのではないか。すると、その予感は的中した。日本が、1次リーグ突破を決めたのだ。

 物議を醸した、1次リーグ第3戦、ポーランド戦での“ボール回し”。これには、批判が続出した。たしかにスタジアムでお金を払って観戦したサポーターは怒るのはしかたない。ブーイングも当然だろう。だが、冷静に考えると、この戦術は当然だろう。

 そもそも、日本には“逃げ切る文化”というものがなかった。逃げ切ることは潔しとはしない、という文化がむしろ根強い。サムライ精神に劣るというわけだ。ただ、この逃げ切る文化、海外では定着している。多くのチームは当然のように、この戦術を実行してきた。批判しているのは、主に敗退国で、日本が1次リーグを突破したことへの“やっかみ”に過ぎない。

 逃げ切れなかった試合と言えば、1993年の「ドーハ悲劇」を思い出す。94年アメリカW杯アジア最終予選の最終戦、ドーハで行われたイラク戦だ。日本は勝てば、初のW杯出場権を得る。試合は2-1でリードしたまま、ロスタイムを迎えた。誰もがW杯初出場を確信した、その瞬間だった。ゴール前へクロスボールを入れられ、ヘディングで同点弾を許してしまった。

【続きを読む】

  1. サンスポ
  2. サッカー
  3. 日本代表
  4. 【サッカーコラム】逃げ切るという文化、ずる賢さもサッカーには必要なのだ