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【朝ドラのころ】大竹しのぶ(3)今でも「松本」と聞くとよみがえるロケの懐かしい思い出

【朝ドラのころ】

大竹しのぶ(3)今でも「松本」と聞くとよみがえるロケの懐かしい思い出

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朝ドラのころ
ロケの合間、国宝・松本城の埋橋でポーズを取る大竹(本人提供写真)

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 中学生ぐらいまでは、父が教師だったので先生になるのが夢でした。デビューしてからも、すぐは女優を職業にしていくなんて思っていなかったし、お芝居をする感覚もなかった。

 それが映画「青春の門」に参加したことで、女優を意識するようになりました。監督に教わりながら、みんなで一つの作品を作る喜びを知ったことが、すごく大きかったですね。それは「水色の時」でも同じでした。

 最初の松本ロケが雪山だったんです。崖を降りて積雪30センチのところで撮影しましたが、怖いとは思わなかった。撮影の合間にスキーをするほど雪が好きだったので、面白がっていましたね。

 ただ、私がいい芝居をできるように音声さん、美術さんらスタッフの皆さんが、過酷な環境の中で一生懸命やっている。それに応えたいという一心でした。雪山で篠田三郎さんを救出するシーンで涙が出たのも、そういう思いがあったからだと思います。視聴者のためとか、人気者になりたいとか、そういう思いの演技ではなかった。

 みんなから「寒くない?」って大事にしていただいて、半年間私を守ってあげようという気持ちがヒシヒシと伝わった。だからスタッフさんを喜ばせたい、期待に応えたいと演技をする。

 新人で朝ドラのヒロインを経験した人はみんな分かると思いますが、全員から何とも言えない守ってあげる感や他とは比べ物にならないくらいの愛情を注いでもらいました。あと、一緒にものを作ることの大切さとか、そこで10年分くらいは学んだんじゃないかな。

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