2019.10.10 05:02

空き時間に「ほわーっと思いつく」新アイデア、ノーベル化学賞受賞・吉野彰氏はこんな人

空き時間に「ほわーっと思いつく」新アイデア、ノーベル化学賞受賞・吉野彰氏はこんな人

 スウェーデン王立科学アカデミーは9日、2019年のノーベル化学賞を、旭化成名誉フェローで名城大教授の吉野彰氏(71)ら3氏に授与すると発表した。

 新しいアイデアは「ほわーっと思いつく」。吉野彰氏にとって、困難の打開策を生み出したのはリラックスできる空き時間だった。「まっすぐ突き進む剛直さも必要だが、真面目一辺倒だとつぶれてしまう」と笑う。

 大阪府吹田市出身で、4人きょうだいの3人目で次男。最初に科学に興味を持ったのは小学4年のころ、担任の先生が教えてくれた英国の科学者、ファラデーの著書「ロウソクの科学」。ろうそくが燃える現象を説明する内容で、本屋で手に入れて読みふけった。

 高校では水泳部でスポーツに励んだ。科学への興味も失わず京大工学部に進んだが、入学当初に熱中したのは考古学。

 吉野氏が博士号をとった時の指導教官だった阪大名誉教授の吉野勝美氏(77)は「いい人柄でカラオケも歌ったし、阪神タイガースのファンでもあった」と明かす。

 1972年に旭化成に入社し研究所に配属。多忙な日々を送る中、家では大好きな日本酒や歴史番組を楽しみ、週末にはテニスで息抜きをする。「研究は専門的なことだけを考えてもなかなか答えが出てこない。広い視野で関心を持つことが大事」と穏やかに語った。