2018.6.20 12:00

綾野剛ら豪華キャストの“はじけっぷり”に注目/週末エンタメ

綾野剛ら豪華キャストの“はじけっぷり”に注目/週末エンタメ

特集:
週末エンタメ芸能記者コラム

 クドカンワールド全開。とにかくぶっ飛んだ映画だった。6月30日公開の「パンク侍、斬られて候」のことだ。

 超人的剣客にして超テキトーなプータロー侍・掛十之進(綾野剛)のはったりが、大惨事を招いていく物語。監督は鬼才、石井岳龍。脚本は宮藤官九郎。ありきたりの映画に仕上がるはずがない。

 舞台は江戸時代だが、劇中では現代の口語で滑稽な会話劇が展開され、ギャグや風刺が満載。登場人物も個性的。しゃべる猿も出てくる。超能力まで…。もはや時代劇なのか、SF映画なのか。そんな“パンク”な作品を、キャスト陣が見事に体現した。

 主演の綾野は、大まじめにバカを演じ、生尻まで披露。東出昌大のバカ殿ぶり、浅野忠信の狂気的な演技もクスリと笑える。豊川悦司、國村隼はちゃめっ気たっぷり。北川景子まで意味の分からない踊りを真剣な表情で踊る。中でも怪演を見せたのは染谷将太。自分を押し殺していた若者が自我を崩壊させていく様子を巧みに表現。若手演技派の実力をいかんなく発揮した。

 物語は終盤に進むにつれ、どんどんカオスな世界となっていく。綾野は先日の舞台あいさつで「脳内破壊映画」「宣伝不可能」と作品を形容したが、確かにこの世界観を、ひと言で表現するのは難しい。それでいて、物語にグイグイと引き込まれていくのだから不思議な感覚だ。

 ラストシーンのとらえ方も、いろいろと意見が分かれそうなところ。考えるより、感じる映画。そして、もう一度見たくなる作品だ。

   (古田貴士)

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