2020.9.27 05:00

【甘口辛口】ここにきて結びついてきたマスクと犯罪 「Go To」のダジャレにもしたくない強盗の存在

【甘口辛口】

ここにきて結びついてきたマスクと犯罪 「Go To」のダジャレにもしたくない強盗の存在

 ■9月27日 全国的に10月は人事異動のシーズン。1日付の正式発令を前に、コロナ禍に負けじと新天地でバリバリ働き始めた御仁も多いだろう。感染予防と経済は車の両輪とばかりに、世の中が動き始めた今。新聞記者の小欄も少しずつだが、以前のように人に会う機会が増えてきた。ところが、困ったことがある。

 日頃なにかと出入りする企業で、異動してきた人と初対面したときだ。今やマスクの装着は常識の上、飛沫(ひまつ)を避けるために、あいさつもそこそこ。ちょっとだけよという感じでお互い、マスクをずらして一瞬、顔を見せ合ったりする。その結果、もともと人の顔をすぐ覚えられないたちなのに、ますます覚えられないのだ。

 名刺を整理するときなど、正直、茫然(ぼうぜん)とする。名刺を眺めながら「この人、どんな顔だっけ?」と頭をひねっても、面影すら浮かばない。次回に会ったとき、改めて顔を見せてもらおうとさえ思う。時には大声で雑談しながら、名刺交換できた頃がなつかしい。

 マスクなしで過ごせる日が待ち遠しいが、欧米では元来、顔を隠せるマスクの装着イコール犯罪者のイメージが強いと聞く。そのため、マスクをしない人が多かったことも感染爆発の一因といわれる。その点、マスクの定着した日本は比較的少ない感染者数で推移してきたが、皮肉にも、ここにきてマスクと犯罪が結びついてきた気がする。

 首都圏で先月以降、ガスや電気の点検を装った強盗事件が、白昼に相次いでいるからだ。犯人はどんな顔か分からぬマスクを悪用しているケースが多いとみられる。Go To キャンペーンのダジャレにもしたくない強盗の存在が、改めて腹立たしい。(森岡真一郎)