2020.9.19 05:00

【甘口辛口】プロ野球の入場制限緩和は五輪開催へ向けたテスト 五輪時には観光客の来日ラッシュ、国民が納得するコロナ対策を

【甘口辛口】

プロ野球の入場制限緩和は五輪開催へ向けたテスト 五輪時には観光客の来日ラッシュ、国民が納得するコロナ対策を

 ■9月19日 来年に延期された東京五輪を開催するため、外堀を埋める作業を着々と進めているようにみえる。口火を切ったのは国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長(副会長)。東京五輪は新型コロナウイルスが「あろうがなかろうが」開催されるとして、再延期や中止はないとの見方を示した。

 その発言にIOCのトーマス・バッハ会長は「全く問題はない。彼は安全第一の原則を重視すべきだと明言している」とし、安全な環境での開催実現へ、具体策の検討を本格化させる考えを表明。それに呼応するように、国内ではイベントの人数や収容率の制限緩和を、きょう19日に前倒しして実施する。「上限5000人」を撤廃し、1万人超の大規模イベントの場合は収容人数の50%となる。

 ヤクルトはきょうの広島戦(神宮)から収容人数の47%に当たる1万4500人を入れる予定。「われわれの取り組みが東京五輪・パラリンピックの運営に少しでも寄与し…」というプロ野球の斉藤惇コミッショナーの談話でも分かるように、東京五輪開催へ向けたテストといえる。

 15日の東京五輪組織委員会理事会に出席した日本サッカー協会の田嶋幸三会長いわく「五輪をやるんだという雰囲気だった」。感染が完全に収束していない「ウィズコロナ」の状況下でも五輪開催へかじを取った。

 新型コロナとインフルエンザの同時流行も懸念されるだけに、かじ取りのタイミングはこの時期しかなかったといえそうだ。とはいえ、感染の再拡大を望まない国民は五輪時の外国人観光客の来日ラッシュを歓迎しない。選手だけでなく来日客にも厳しいコロナ対策を打ち出さない限り、納得しないだろう。(鈴木学)