2020.8.20 05:00

【甘口辛口】菅平はまさにゴーストタウン…“聖地”の苦境に長野県も支援の手を差し伸べるべきでは

【甘口辛口】

菅平はまさにゴーストタウン…“聖地”の苦境に長野県も支援の手を差し伸べるべきでは

 ■8月20日 ラグビータウン菅平(長野県)には早くも秋の気配が漂う。18日の最高気温は24・9度と夏合宿には最適の気候だ。例年なら約800ものチームでにぎわうが、この夏は高校、大学合わせて48チーム。19日現在、高校はすべて下山し、大学7チームのみという寂しさで、約120軒ある宿泊施設で稼働しているのは7~8軒という。

 早大、明大、慶大など人気チームの練習試合を目当てに多くのファンも集まったが、いずれも合宿はとりやめている。「来ている学校の選手は宿舎とグラウンドの往復だけ。昼も夜も通りは誰も歩いていない。店も開店休業中」と菅平観光協会の大日方孝事務局長。まさにゴーストタウンだ。

 部員53人の新型コロナウイルス感染が判明した天理大の菅平合宿も中止になった。10月10日開幕予定の関西リーグでは4連覇中で、その天理大と菅平で練習試合を予定していた帝京大の岩出雅之監督は「想像以上に大変なクラスターになったようだ。早い回復を祈っている」と話す。

 大学日本一奪回を目指す帝京大は全部員140人のPCR検査を実施し、全員陰性を確認して15日に菅平入りしたものの、練習試合はすべてなくなった。あては外れたが、岩出監督は「コロナに感染せず、けがもせず、もう一度土台から精神的に鍛えることができたら合宿は成功と言える」と気持ちを切り替えた。

 旅館経営者らが中心となり、5000万円を目標に菅平への支援を呼びかけるクラウドファンディングは月末まで募っているが、まだ目標の半分程度。昨年の日本W杯前はイタリアがキャンプを張った。世界にも知られた“聖地”の苦境に、長野県も支援の手を差し伸べるべきではないのか。(今村忠)