2020.5.19 05:00

【甘口辛口】勇気あるブンデスリーガ再開 Jリーグ再開には国民のコンンセンサスは欠かせない

【甘口辛口】

勇気あるブンデスリーガ再開 Jリーグ再開には国民のコンンセンサスは欠かせない

 ■5月19日 世界全体で新型コロナウイルスの感染者数は460万人を超えた。死者は31万人超だが、主要国ではドイツの死者数の少なさが際立っている。感染者17万6244人(17日現在)はフランスとほぼ同じだが、死者数はフランスの2万7532人に対し3分の1以下の7948人。欧州主要国で4桁はドイツだけだ。

 「閉鎖措置は民主主義社会において軽々しく決められるべきではないが、それはいま命を救うために不可欠だ」。メルケル首相の名演説に国民が粛々と外出規制に従い医療体制を守り抜いた。6日に全店舗の営業再開を容認したが、7日間で人口10万人当たり新感染者が50人以上出た自治体は制限を再開するという。

 世界の主要スポーツの先陣を切ってサッカーのドイツ1部リーグが約2カ月ぶりに再開できたのも、この国ならでは。試合の1週間前からホテルなどに隔離し部屋から出たらマスク着用。隔離前や試合前日には定期的なPCR検査を実施するなど、「完璧主義」のお国柄だけに考えられる予防策はすべて講じたようだ。

 「勇気ある再開。各国リーグにとって参考になりそうだ」と再開を模索しているJリーグの関係者はいう。「試合前、1週間隔離となるとホテル代が1日だけで50万円。コロナで業績不振に陥ったスポンサーも離れていく傾向もあり、Jの場合、ドイツの丸写しは金銭的にもかなり難しい」

 外国に比べPCR検査数が極端に少ない日本でサッカー選手が優先的に検査を実施できるのか。サッカーが日常の一部になっているドイツでさえ公共放送局ARDのアンケートで再開賛成は31%にとどまったという。J再開には国民のコンセンサスは欠かせない。(今村忠)