2020.5.16 05:00

【甘口辛口】後手に回った「アベノマスク」とはじけた“マスクバブル” 血税返せと叫びたい国民も多いはず

【甘口辛口】

後手に回った「アベノマスク」とはじけた“マスクバブル” 血税返せと叫びたい国民も多いはず

安倍首相

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 ■5月16日 政府が全世帯へ配る、いわゆるアベノマスクが4月下旬、拙宅に届いた。だが誰も封を開けようとしない。緊急事態宣言下でも週3度は出社する小欄も使用をためらう。使い捨てマスクが残っていることもあるが、最大の理由は羞恥心。「給食当番」と揶揄(やゆ)される小さめの布製のそれは目立ちすぎ、「アベノマスクだ」と笑われかねない。

 同封された3密を避ける注意喚起冊子にあるQRコードをスマホで読み取るとQ&Aが出てくる。「サイズが小さいと思うのですが、大人用ですか」という問いも。回答は「縦9・5cm、横13・5cmの市販品の大人用のものであり、口と鼻を覆うために十分な大きさであると考えております」。小さいと自覚しているからこそのQ&Aだろうとツッコミを入れたくなる。

 もちろん有効に使っている人もいる。小欄の母は入院直前に届いたマスクをこれ幸いと持参。「これがアベノマスク?」と看護師らが物珍しそうに見るという。

 とはいえ、母のように有効利用している人は一握り。最初に東京都内で配布されたが、不良品が見つかり未配布分を回収。12日にようやく大阪府と福岡県で配達が始まったように国民の大半は手にしていない。

 そうこうしているうちに、市販のマスクが多く出回ってきた。首都圏では新大久保、上野、西川口で大量に販売している。“マスクバブル”がはじけて価格破壊が進み、50枚1800円(1枚当たり36円、税込み)で売るところも出ているとか。市井の薬局で適正価格で売られる日も近いだろう。拙速による不良品の製造とその回収で後手に回った結果、無用の長物になりかねない。血税を返せと叫びたい国民も多いはずだ。(鈴木学)