2020.5.12 05:00

【甘口辛口】ほのかな明かりも見え始めた新型コロナ検査の流れ 増えないことへの言い訳はもう聞きたくない

【甘口辛口】

ほのかな明かりも見え始めた新型コロナ検査の流れ 増えないことへの言い訳はもう聞きたくない

 ■5月12日 「我々から見れば誤解」という加藤厚労相の発言は無責任の極みとしかいいようがなかった。新型コロナウイルスの感染が疑われても「37・5度以上の発熱が4日間」続かないと、保健所に相談しても門前払いされていた。厚労省としては「目安」のつもりでも、現場では「基準」として扱われたため、混乱が相次いだ。

 このため厚労省はPCR検査や相談、受診の目安を見直し、「37・5度以上」や「発熱が4日以上」を削除した。息苦しさ、強いだるさ、高熱など強い症状のいずれかがある場合、直ちに相談することを推奨。それ以外も軽い風邪症状が続く場合には該当するという。やっと世間の常識通りになった感じだ。

 最初に「目安」なるものが各都道府県に通知されたのは2月17日。以来3カ月近く現場も国民も「誤解」しっ放しだったというのか。「誤解」とは受け手の知識や能力不足で誤って解釈すること。悪いのはそっちと責任転嫁して、しれっと「誤解」ときては検査も受けられないまま重症化し、亡くなった人たちはうかばれない。

 「誤解」のせいで検査難民があふれる中、感染の有無を簡易診断できる「抗原検査」の検査キットが13日にも薬事承認されるという。鼻の奥の粘液を採取し、その場でキットに垂らすだけ。15分ほどで判定可能という。開発元の「富士レビオ」によると、週20万件分の供給が可能とか。目からウロコで検査の流れが一気に変わりそうだ。

 ほかにも、唾液による簡便なPCR検査の臨床検証が北大で進んでいるという。長い長いトンネルの先に、ほのかな明かりも見え始めた。いつまでたっても検査が増えないことへのうだうだとした言い訳はもう聞きたくない。(今村忠)