2020.5.9 05:00

【甘口辛口】肝を冷やした連夜の緊急地震速報 避難所は間違いなく「3密」、特異な状況での災害対応を真剣に考えてほしい

【甘口辛口】

肝を冷やした連夜の緊急地震速報 避難所は間違いなく「3密」、特異な状況での災害対応を真剣に考えてほしい

 ■5月9日 連休中、大音響に2度も肝を冷やした。4日夜と6日未明にスマホが突然、「ギュイーン! ギュイーン!」と鳴り響いた。テレビからは「チャンラン、チャンラン」。ともに緊急地震速報の報知音だ。4日は揺れをほとんど感じなかったが、動悸(どうき)はしばらく収まらなかった。

 起きたばかりの地震への警戒心を高めようとしてのことだろうが、心臓に悪い。しかも新型コロナウイルス禍でステイホーム中だったこともあり、いま大地震が起きたらどうなるのかと不安が募った。

 内閣府の有識者検討会が4月21日に北海道、東北地方北部の巨大地震の新たな想定を公表した際、当欄で今村忠記者がコロナ禍に苦しむときゆえ〈「いま、それを言うか」の一言に尽きる〉と書いた。小欄も肯首したが、連夜の緊急地震速報に思いを改めた。

 内閣府は東日本大震災を教訓に、甚大な被害が見込まれる地震の最大想定見直しを進めており、北海道、東北地方北部地震は、南海トラフ地震(東海沖~九州沖)、首都直下地震に続く3例目という。コロナ感染症に関する緊急事態宣言が出ている中で、3つの該当地域に巨大地震が発生したら…。

 避難所は間違いなく密閉、密集、密接の「3密」になる。それを恐れ、ライフラインが止まっても自宅を離れない被災者が多数出ても不思議はない。今みたいに過ごしやすい季節ならいいが、真夏や真冬だったら熱中症や低体温症による死者が出るかもしれない。また病院はどうなるのか。コロナ禍という特異といえる状況の中で大災害が起きたとき、国や自治体がすべきことはあまりにも多い。備えあれば憂いなし。コロナ禍の今だからこそ、真剣に考えてほしい。(鈴木学)