2018.6.14 05:00

【甘口辛口】「重し」が取れたように躍動した日本代表 西野流で「1」ずつでも勝ち点挙げてほしい

【甘口辛口】

「重し」が取れたように躍動した日本代表 西野流で「1」ずつでも勝ち点挙げてほしい

 ■6月14日 「えっ、ここでGK交代?」と一瞬きょとんとした。サッカーW杯ロシア大会の開幕を前にしたパラグアイ戦。前半11分を過ぎたところで早々と交代カードを切り、伝説のGKビジャル(40)がスタンドに手を振りながら退いた。聞けば代表はこれで引退。W杯には出場しないパラグアイとしては彼の「引退試合」という位置づけだった。

 「こっちは本番直前。そんなのは自分の国でやれば」といいたいところだが、日本代表もW杯前最後の試合で「控え組」のコンディション調整が目的のようなメンバー編成。テレビに映るベンチでは笑顔ばかりで緊張感などまるでなし。「これじゃお互いさまだ」と苦笑いしてしまった。

 “瞬間湯沸かし器”みたいだったハリルホジッチ前監督時代なら、ただの強化試合でもベンチはピリピリしていたろう。選手の意見を尊重し、のびのびやらせるのが西野流。決定機を外したときまでベンチの笑顔は見たくなかったが、ピッチの選手たちはアピールしてやる、と「重し」が取れたように躍動していた。

 「連係がスムーズで小気味よかった。個人では柴崎が光った。落ち着いて自分の意志でプレーしていた。進塁打も打てばホームランも打てる香川の存在も大きい」と専門家。1次リーグH組初戦のコロンビア戦は、多少の入れ替えはあっても基本的にはこのメンバーで戦ってほしいくらいだ。

 西野氏就任後、3戦全敗でW杯という最悪の事態は免れた。H組では日本が一番苦しい立場に変わりはないが、コロンビア、セネガル戦で「1」ずつでも勝ち点を挙げ、最後のポーランド戦を消化試合にはしないこと。とりあえず、そこに期待したい。 (今村忠)