2019.12.1 13:00

【球界ここだけの話(1815)】阪神・片山、育成から支配下も1軍はなし「生き残っていくためには結果しかない」

【球界ここだけの話(1815)】

阪神・片山、育成から支配下も1軍はなし「生き残っていくためには結果しかない」

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
阪神・片山雄哉捕手

阪神・片山雄哉捕手【拡大】

 2桁の先にある夢に向かって。阪神の2019年の育成ドラフト1位・片山雄哉捕手(25)=福井BCL=は7月、支配下登録を勝ち取った。現在は「2019アジアウインターベースボールリーグ」に参加中。ただただ必死に野球と向き合っている。

 「生き残っていくためには結果しかないと思っているので。僕らみたいなファームの人間というか、挑戦者というか。僕の中ではそういう気持ちでいるので」

 ドラフトに指名されたときの背番号は「122」。7月に「95」に変更となるも、1軍の舞台を経験することはできなかった。ウエスタン・リーグでは75試合に出場し打率・202、5本塁打、17打点。シーズンを必死に駆け抜け、高知・安芸市で行われた秋季キャンプでは底なしの明るさとひたむきな姿勢でファンにも首脳陣にも強い印象を与えた。

 できる努力は、全てする。扇の要である捕手を務める片山は、選手の血液型をできる範囲で把握している。「人は余裕がなくなったときに本性が出る。(近本は)典型的なB型だと思うしね(笑)」。投手でいえば、厳しいピンチのときこそ、本性がマウンドであらわれる。浮足立つ投手に、どう声をかければ奮い立たせることができるのか。「上から言うとふさぎ込んでしまうとか、捕手が引っ張ってあげないといけない人とか。それ(血液型)が全てではないけど、知っておいて損はないので」。マウンドでの投手への声かけひとつにも気を使い、結果にも内容にもこだわってきた。

 同じルーキーの存在も、心の支えとなっている。「(休日は)聖也といることが多いです」。3位の木浪聖也内野手(25)=ホンダ=とは同じ年で、誕生日も3日違い。7月30日、鳴尾浜の独身寮『虎風荘』で支配下登録を告げられると、すぐに木浪の部屋に向かった。

 「(支配下に)あがったよ」

 4月に木浪が開幕17打席連続無安打だったときも、片山は「彼の姿勢をみていて、結果が出ないわけがないと思っていた。僕にとって本当にリスペクトしないといけない選手」とその姿を見守っていた。自分が目指す舞台で先に結果を残す仲間がいるから、前だけを見つめて野球と向き合える。

 「来年、結果を出せなかったら自分の立場というものも苦しくなると思いますし。来年、今年よりもいい状態でスタートできないと」

 胸いっぱいに膨らませたストーリー。片山にしか歩めない道を歩み、たくさんの夢を証明していく。(竹村岳)