2018.5.7 13:00

【球界ここだけの話(1263)】阪神がことしから「トラックマン」導入、データを生かした戦いに注目

【球界ここだけの話(1263)】

阪神がことしから「トラックマン」導入、データを生かした戦いに注目

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サンスポ記者の球界ここだけの話
阪神・掛布雅之SEA

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 いち早く導入した楽天に遅れること約4年。阪神でも、ことし3月から高性能弾道測定器「トラックマン」が本拠地甲子園と2軍施設の鳴尾浜球場に導入された。

 トラックマンは打球、投球に関するあらゆるデータが算出できる。若手選手が暮らす独身寮・虎風荘ではその設置に伴いデータ室を新設。好きな時間にデータを閲覧できるようになった。本拠地での登板日の夕方にはデータが入る仕組みになっていて、1、2軍問わず首脳陣も含め、迅速に数値をチェックできる。

 昨季まで16年間虎一筋でプレーし、現在はファーム育成コーチとして選手を育てる立場になった安藤コーチは「(調子が)悪いときのデータといいときのデータと見比べたら、何がダメなのかわかっていいよね」とうなずいた。さらに「俺が現役のときにあったらよかったのになあ…。(データを)見てみたかった。あと1年早かったら」と笑っていた。

 2010年に引退した金村1軍投手コーチも同様だ。「自分の一番いい時期のやつとか、どんなだったか知りたかったよ」とニッコリ。たしかに、それらを照らし合わすことができたとしたら指導者にとってもアドバイスしやすくなったかもしれない。「でも、数字だけでは表せないことも絶対あると思う。そういう部分も見ていかないと」と真剣に続けた。

 こういった新しい機器が導入されると議論になるのが、データと、データでは表しきれない部分との解釈の難しさだ。掛布雅之シニアエグゼクティブアドバイザー(SEA)は昨年、トラックマンの導入前にこんな話をしてくれた。

 「野球は機械や数字で表しきれないところがあるから面白いんだよ。江夏さんはよく、外角のストライクゾーンからボール2つ分外れたところに2球続けて投げて、その後に一つ分外れたところに投げていたんだけど。面白いことに、3球目の球を審判はストライクというわけ。“ストライクゾーンを広げる技術”っていうのかなあ。これが野球の醍醐(だいご)味だよね。人間同士がやる、数字だけでは表しきれないところが面白いんだよ」

 データや数字を生かして実力に磨きをかけた選手たちが、これからどんな名勝負が繰り広げられていくのか、見ものだ。(箭内桃子)

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