2018.4.27 13:00

【球界ここだけの話(1253)】ロッテ、雨天中止の熊本で自然発生的に即席のサイン会

【球界ここだけの話(1253)】

ロッテ、雨天中止の熊本で自然発生的に即席のサイン会

特集:
サンスポ記者の球界ここだけの話
ロッテは井口監督をはじめ、選手らが中止決定後も右翼席付近でサイン会を行った=4月14日、熊本・県営藤崎台球場

ロッテは井口監督をはじめ、選手らが中止決定後も右翼席付近でサイン会を行った=4月14日、熊本・県営藤崎台球場【拡大】

 フランチャイズのない地方のファンにとって、数少ないプロ野球興行は貴重な機会だ。ただし、残念ながら天候に勝てないケースもある。

 4月14日のソフトバンク-ロッテ戦は、大地震から2年という日の熊本で予定されていた。朝から降る雨は激しさを増し、主催者はなかなか中止を決定できない。結局、客を入れた直後に中止が決まった。すると熊本県出身のものまねタレントで、始球式に登板するはずだったコロッケが即席ショーで盛り上げた。ソフトバンクの選手数人も、雨の日恒例のシートの上にヘッドスライディングしてみせた。

 その様子を次の移動先の鹿児島のテレビで見た。コロッケのファンへの思い、地元への愛情は伝えられたが、ある行動は伝えられなかった。

 ビジター側であるロッテも全員が外野に出てファンに手を振り、井口監督や鳥越ヘッドコーチをはじめ、荻野、藤岡裕、菅野らは30分近くもサインに応じていた。井口監督は「ファンサービスはチーム方針でもありますから。時間は存分にあったしね」、荻野も「せっかくですから」と熱心にサインを書き続けた。

 スタンドは「なんでソフトバンクの選手はサインしないんだよ?」という声が少なからず聞こえたのも事実。この試合の主催はソフトバンクであり、何より震災2年目にあたる4月14日を選んだのも復興支援が目的だったはずだ。

 もちろん事情はあったのだろう。ただ、ソフトバンクの選手らがスーツに着替えて球場を後にしたのに対し、ロッテはユニホーム姿のままバスに乗り、一度宿舎で着替えてから鹿児島行きの新幹線に乗った。決して無理強いしたわけでなく、自然発生的に即席のサイン会を開いたロッテをたたえたい。井口監督は「できれば振り替え試合も熊本でやってもらえたら」とも口にした。現実的には難しいかもしれないが、どうにか意をくんでもらえたらと願う。ことしはオールスターゲームが熊本で行われるから、楽しんでほしいと思う。

 熊本城は2019年のラグビーW杯へ向けまもなく修復を終える。ただし、崩れたままの城壁は地元の人によれば「あと20年かかる」のだという。(芳賀宏)

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