2017.12.20 13:00

【球界ここだけの話(1125)】引退した前ロッテ・田中英祐氏が大きな挫折で得た大きな財産 新たな挑戦も始まる

【球界ここだけの話(1125)】

引退した前ロッテ・田中英祐氏が大きな挫折で得た大きな財産 新たな挑戦も始まる

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サンスポ記者の球界ここだけの話
ロッテを自由契約となり、商社マンに転身する田中英祐氏

ロッテを自由契約となり、商社マンに転身する田中英祐氏【拡大】

 京大出身初のプロ野球選手として話題になった田中英祐氏(25)=前ロッテ=が今季限りで現役を引退し、来春から大手総合商社「三井物産」の社員として新たな人生を踏み出すことになった。先日、記者の取材に応じてくれた田中氏は3年間のプロ野球生活の苦悩、今年10月に戦力外通告を受けてからの心の動き、未来の展望などをよどみなく話してくれた。

 京大工学部工業化学科卒。そのキャリア通り、弁舌は極めて論理的だ。相手の言葉(質問)を咀嚼(そしゃく)すると、立て板に水のごとく言葉を紡ぎ出す。性格も快活で外向的。3年前に入社内定を断った企業-しかも日本代表する総合商社-から再び声がかかるなんて、そうそうある話ではない。それだけの人間的な魅力を田中氏は備えている。

 父・克則氏も京大工学部出身で、田中氏は小学校入学前から普通に勉強していたという。「小学校の授業は基本的に復習。新たに学ぶことは少なかった」と振り返る。

 兵庫の名門、白陵中学、高校時代も野球に打ち込む一方で、勉強も欠かさず京大にすんなりと現役合格。「父が物理を専攻していたので、ボクは化学を選んだだけ。環境に流されての京大生でした」と言う。

 これまでの人生で、自分の意思で決断し、挑戦したのは野球だけだった。京大3年のころにプロを意識しはじめ、プロの世界に飛び込み、もがき続けた3年間。振り返れば1軍での登板は1年目(2015年)の2試合のみで未勝利に終わったが、その日々は掛け替えのないものだという。

 「自分の人生で初めての大きな挫折だった。でも、そういう大きなものと向き合い続けられたのは大きな財産。『できない自分を受け入れ、自分でやることを決め、自分の意思で動く』。そうするしかないと思って実践したきたつもりです。これからの人生で挫折しても同じようなアプローチをすると思います」

 三井物産の面接では「挑戦をする人と働きたいし、挑戦する人のために働きたい」と力説。面接官からは「3年間挑戦を続け、精神的に成長したのでは。そこを生かしてほしい」と言葉をかけられたという。田中氏の新たな挑戦がもうすぐ始まる。(片倉尚文)

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