2017.12.18 13:00

【球界ここだけの話(1123)】先頭に四死球与えると失点につながりやすい? セ6球団のデータから結果が見えてきた

【球界ここだけの話(1123)】

先頭に四死球与えると失点につながりやすい? セ6球団のデータから結果が見えてきた

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サンスポ記者の球界ここだけの話
広島のリードオフマン、田中。先頭で出塁すれば、得点の確率が高まる

広島のリードオフマン、田中。先頭で出塁すれば、得点の確率が高まる【拡大】

 昨オフ、担当する阪神の2016年の戦いを振り返りながら「イニングの先頭打者に四死球を与えると失点につながりやすい」という“定説”が正しいのかを検証した。大まかに振り返ると「四死球も単打も約40%の確率で失点につながる」という結果だったが、今季は阪神だけでなくセ・リーグ6球団のデータを集め同様の検証を行った。計3000イニング超の結果から見えてきたモノを、ここで報告したい。

 まず、セ・リーグ全体の守備面における「先頭が四死球」で出塁した場合の失点確率は38・10%(588回のうち224度失点)だった。失点期待値は「0・777」。これを“定説検証”のため「先頭が単打」で出塁した場合と比較する。単打の場合の失点確率は39・60%(1293回のうち512度失点)。期待値は「0・824」。やはり四死球でも単打でも、ほとんど変わらない数字が得られた。

 先頭打者への四死球が失点につながりやすいのではなく「約4割の確率で失点する状況を、四球でみすみす作り出すことはない」というのが定説の答えといえそうだ。

 攻撃面では、先頭打者の出塁を得点につなげるスキのなさが、そのまま順位に表れた。得点率がもっとも高かったのは広島で、「先頭が四死球」で出塁した場合が50・44%、「先頭が単打」で出塁した場合も42・06%でいずれもリーグトップだった。対照的にヤクルトは「先頭が四球」で出塁しても27・00%しか得点につなげられなかった。

 先頭打者を打ち取れば、そのイニングの失点確率は14・19%(セ・リーグ全体値)までグッと下げられる。だが先頭打者に二塁打を浴びると、失点確率は58・31%(同)まで跳ね上がる。昨年も同じことを書いたが「野球は2アウトから」という“ドラマチックさ”の対極に、「野球は先頭打者」という現実がある。

 試合のはじまり、回のはじまりにこそ、試合を左右する部分が詰まっている。2018年もこんなデータを眺めてニヤけながら、奥深い野球を追い続けていきたい。(長友孝輔、数字は個人調べ)

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